敷居と鴨居とは何か知っていますか?
敷居という言葉は「敷居が高い」という言葉でご存知の方も多いかもしれません。家に和室がないという方にとってはあまり馴染みのないかもしれない敷居と鴨居。
今回はそんな敷居と鴨居について紹介していきます。
敷居とは
敷居とは和室で障子やふすまなどをはめ込むために下部に取り付けられた、溝が彫られた部材のことを言います。後に出てくる鴨居と対となっています。
建具を受けるレールとしての役割だけでなく、部屋を仕切るという役割も果たしています。敷居の溝の深さは3mmほどで鴨居の溝よりも浅く作られています。敷居には強度だけでなく滑りやすさも求められます。
マツが一般的に使われ、ヒノキやサクラ、スギなどが使われることもあります。
鴨居とは
敷居の説明でも出てきた鴨居ですが、鴨居とは障子やふすまをはめ込むために上部につけられた横木のことを言います。鴨居の溝はおよそ12mmと敷居より深く彫られています。
敷居の溝が浅く、鴨居の溝が深いという作りになっているため障子やふすまなどの戸を先に鴨居の溝に差し込み、次に敷居の溝にはめることで簡単に取り付けることができます。
鴨居にはいくつか種類があります。
無目鴨居(むめかもい)
鴨居と同じ位置に付けられた横木で溝のないもののことを無目鴨居と言います。
障子や襖などの建具を入れないため溝が彫られていません。
薄鴨居(うすがもい)
欄間の上部などに設けられた薄手の鴨居のことを薄鴨居と言います。
欄間とは天井と鴨居の間の開口部のことで、採光や通風のために設けられています。
差鴨居(さしがもい)
差鴨居とは通常よりも背の高い鴨居のことです。
構造材として用いられ、柱としっかり組み立てるため枘差(ほぞさし)にされています。
枘差は枘を枘穴に差し込んで部材を接合する接合方法のことです。
付け鴨居(つけかもい)
障子やふすまなどの開口部の上部につけられた横木のことを鴨居と言いますが、開口部がない壁に取り付ける装飾的な化粧材のことを付け鴨居と言います。
敷居のお手入れ
襖や障子を開け閉めしていると滑りが悪くガタガタすることがあります。そんな時にはまずは敷居を掃除してみましょう。
それでも改善しない場合は蝋を塗ったり、紙やすりを欠けるなどの方法を試してみると改善する可能性があります。また敷居すべりテープなど便利な商品を使ってみるのもいいでしょう。
終わりに
いかがでしたか。敷居や鴨居は住宅の中でも目立たない部分であまり意識したことがない方も多いと思います。ぜひ敷居や鴨居にも注目してみてください。