土地は遊休地や空き地など、ただ保有しているだけでは、維持費や固定資産税のかかるマイナスの資産となります。そこで土地の不動産投資に興味を持つ方も多いのではないでしょうか。
土地は上手く活用すれば収益を得られますが、計画性のない不動産投資にはリスクも潜んでいます。メリットやデメリットをそれぞれ把握し、自分が持っている土地に見合う活用方法を選ぶことが大切です。
本記事では、土地活用の概要や不動産投資のメリット、代表的な土地活用方法、選び方のコツについて紹介します。
目次
不動産投資における土地活用とは?

土地活用とは、土地の所有者が保有資産を増やしたり保全することを目的として所有している土地をを有効に活用することを指します。土地は大切な資産のひとつです。
しかし遊休地や空き地として放置したままでは維持費や管理費、固定資産税などが発生し、マイナスの資産にもなりかねません。そこで不動産投資などを行い土地活用に役立てることで、保有資産の収益化などが期待できます。
活用方法は多種多様ですが、土地所有者の希望や目的、立地場所、地域の市場ニーズに合わせて選ぶと良いでしょう。
土地活用で不動産投資をする3つのメリット

不動産投資をする選択を不安に思う人もいるかもしれません。そこで、土地活用で不動産投資をするメリットを3つ紹介します。
家賃収入で安定した収入を得られる
1つ目のメリットは、アパートやマンションなど賃貸経営すれば家賃収入を得られる点です。空室を防ぎ入居者に継続して部屋を借りてもらえれば、毎月一定の金額を収益として受け取れます。家賃は基本的に変動するものではないため、安定した収入が見込めるでしょう。
所得税などで節税効果がある
不動産投資は、所得税などの節税効果が期待できるのもメリットです。確定申告によりローンの利息や固定資産税などが経費扱いとなり、総所得から差し引かれます。
結果的に所得税が下がり節税効果となるのです。不動産事業が赤字になった場合は、損益通算して納税額を軽減することもできます。
相続税対策にも有効
相続税対策として不動産投資を行うのも有効的です。相続税は課税遺産総額を基に計算され、あらゆる財産の評価方法が定められています。
預金は時価そのものとなり、株式も時価に近い価格で相続税が確定しますが、不動産は約7~8割と判断されるので低い評価額です。そのため相続税を安く抑えることが可能になります。
代表的な土地活用の5つの方法

土地の活用方法はさまざまです。ここでは、代表的な5つの土地活用をみていきましょう。
収益性が高い「アパートやマンション経営」
建築費用の初期投資や広めの土地が確保できる場合は、賃貸アパートやマンション経営が向いています。戸数の多い建物の場合、一気に空室になるリスクも回避でき、安定した収益を望めるでしょう。
ただしコストに見合う収益性を得るには、経営を始める地域が賃貸の需要を見込める地域であることが条件です。立地場所や建物自体の条件が悪いと入居率にも影響し、失敗する可能性も否めません。
初期投資を抑えられる「賃貸戸建経営」
賃貸戸建経営も土地活用の1つとして認知度が高まっています。アパートやマンション経営よりも初期投資を抑えられ、不動産投資ローンも利用しやすいです。
賃貸戸建の物件供給が少ないことから、収益が高くなる見込みもあります。デメリットとしては、入居者が一家族となるため、借り手が見つからないと収入を見込めません。
賃貸戸建をリフォームし、シェアハウスで貸し出すなど、リスク分散を考慮した対処法も検討しましょう。
短期的にも活用可能「駐車場経営」
駐車場経営は初期費用が少なく手軽に始められることから、初心者向けの土地活用方法です。転用も容易なため、短期的に始めたい人や将来的には他の用途で利用したい人など、暫定的な土地活用としても優れます。
駐車場経営には、月極駐車場とコインパーキングがあり、立地によって向き不向きが分かれるでしょう。コインパーキングの方が高収益の傾向にありますが、稼働率にもよるので売り上げは流動的です。
建築費の負担が不要「貸地」
貸地にして借主と契約し、建物を建ててもらうのも土地活用の手段です。貸地の用途にはコンビニやスーパー、老人ホームなど地域のニーズに合わせてさまざまです。
建築費用の負担をせずに地代や更新料を得られますが、貸地自体の収益性はあまり高くありません。また貸出期間は土地の利用権が借主側に移るため、契約終了までは自由に土地を使うことはできなくなります。
土地活用方法の選び方のコツ

土地の活用方法を紹介しましたが、どの方法にもメリットとデメリットがつきものです。自分が土地活用に何を重視するかをしっかり考えてから判断しましょう。そこで、土地活用方法の選び方のコツについて紹介します。
収益性をメインに選ぶ
土地活用をするなら、やはり収益性は重要なポイントです。収益性をメインに選ぶのであれば、以下の活用方法が代表的となります。
- アパート、マンションの賃貸経営
- 店舗経営
賃貸経営は一定の家賃収入が見込めますし、コンビニなどの店舗経営は経営手腕により高収益が期待できます。
ただしいずれの活用方法も初期投資が大きくなりやすく、ハイリスクな点にも注意が必要です。需要と一致していない賃貸物件は空室リスクがあります。 店舗経営も景気の波や地域環境によって収入の増減が起こりやすいことを踏まえておくべきです。収益性を重視する際は、どのようなリスクがあるかも事前に調べておきましょう。
安定性をメインに選ぶ
収益の大きな変動を避けたい方には安定性をメインに選ぶと良いでしょう。高収益はあまり期待できませんが、固定資産税分の利益確保は可能です。安定性をメインとした代表的な活用方法は以下になります。
- 貸地
- コインランドリー経営
貸地として借主と契約すれば、一定の地代を得ることができます。公共性の高い保育園や医療施設、老人ホームなど地域に合わせた事業展開になれば、長期的な安定性も見込めるでしょう。 人件費やランニングコストを抑えられるコインランドリー経営も方法の1つです。いずれにしても立地条件や需要を読み違えると利用者が獲得できないため、周辺環境の入念な調査は必須です。
初期投資額をメインに選ぶ
土地活用に初期投資額をあまりかけたくない方には、以下の活用方法が挙げられます。
- 駐車場経営
- 賃貸戸建経営
ロープやペイントで区切るだけで始められる駐車場経営は最も初期費用が低い活用方法です。一方で減税対象外のため、節税効果を期待する方にはおすすめしません。 賃貸戸建経営は、既存物件をリフォームして活用すれば初期費用が抑えられるでしょう。しかし初期投資が少ないとはいえ、利用者がいなければ資産価値は下がります。前述と共通して言えることですが、立地条件と需要に合わせて投資することが大切です。
土地活用で失敗しないためにもプロに相談しよう

土地のさまざまな活用方法をおわかりいただけたと思います。収益性や安定性、節税対策など何を重視したいのかを明確にして、計画性のある土地活用をすることが理想的です。
ただし土地活用の方法によっては、所有者だけでは解決しない問題も起こりうるかもしれません。土地活用で失敗しないためにも、その道に詳しいプロにまずは相談することをおすすめします。専門的な視点も取り入れながら、あなたの大切な資産を有効活用しましょう。
土地活用を考えている方は、ぜひ弊社にお気軽にご相談ください。所有されている土地の状況に合わせてより良い方法を検討、提案させていただきます。